訂正:イラクも6月に原油輸出拡大へ、OPEC総会に先立ち=関係筋

2016年5月31日(火)15時29分

[シンガポール/ドバイ 30日 ロイター] - 複数の関係筋によると、イラクは6月に顧客向けの原油輸出を500万バレル(訂正)増やす方針。6月2日の石油輸出国機構(OPEC)総会を前に、増産でシェア拡大を図る他の中東産油国に追随する格好だ。

追加分は上流部門の中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)やイタリアのENI、ロシアのルクオイルなどに供給するという。

OPECで第2位の産油国であるイラクは既に、6月の南部ターミナルからの原油輸出量を過去最高となる日量347万バレルに設定した。

サウジアラビア、クウェート、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)は既に第3・四半期の原油増産を計画している。

国際原油価格が12年ぶり安値から一時1バレル=50ドル台まで持ち直したことや、サウジとイランの対立から、OPECが2日の総会で原油の供給抑制で合意するとの見方は後退している。

原油の輸出拡大は他地域での減産分や供給停止分を補える一方、引き続き供給過剰にある世界の原油市場のリバランスを遅らせるリスクもはらんでいる。

調査会社IHSのエネルギー担当マネジングディレクター、ビクター・シュム氏は「OPECは実際のところ、原油供給を増やし、市場シェア最優先の戦略を取っている」と指摘した。サウジは市場シェアを取り戻すため、OPECによる増産を提唱している。

*第1段落の「日量500万バレル」を「500万バレル」に訂正します。

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