北朝鮮第1書記、「核兵器発射準備」を指示 先制攻撃態勢に転換

2016年3月4日(金)10時21分

[ソウル 4日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は、敵からの脅威が高まっていることを踏まえて、いつでも核兵器を発射できる準備を整えておくよう命じたほか、軍を「先制攻撃」態勢に転換するよう指示した。北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)が4日、伝えた。

米政府は報道を受け、北朝鮮に緊張をあおる挑発的な行動を控えるよう求めた。

国連安保理が今週、北朝鮮制裁の強化決議を全会一致で採択。その数時間後に北朝鮮は同国東海岸から短距離型の飛翔体数発を発射した、と韓国国防省が発表していた。

KCNAは、第1書記が新たに開発した多連装ロケット発射装置の演習に立ち会った際に指示したとしている。演習を行った日時は明らかにしていないが、新たな兵器について、韓国が射程内に入っているとした。

KCNAによると、第1書記は北朝鮮が「質量両面で核戦力を高める」べきだと主張した上で「国家防衛のため常に核弾頭を装備しておき、いつでも発射できるようにしておく必要性」を強調した。第1書記は「敵への軍事対応を先制攻撃態勢に転換すべきときだ」とも述べた。

報道について、米国防総省報道官は、「報道は承知しており、アジアの同盟国と協力して朝鮮半島情勢を綿密に監視している」と述べた上で、「われわれは北朝鮮に対し、緊張をあおる挑発的な行動を控え、国際的な義務とコミットメントを果たすことに焦点を絞るよう求める」と語った。

*内容を追加します。

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