中国外交トップ、西沙のミサイル配備否定せず=豪外相

2016年2月19日(金)08時16分

[北京 18日 ロイター] - 中国を訪問しているオーストラリアのビショップ外相は18日、中国が南シナ海のパラセル(西沙)諸島に地対空ミサイルを配備したと伝えられたことについて、肯定も否定もしなかったと明らかにした。

ビショップ外相は中国によるミサイル配備の可能性が報じられてから 初めて訪中した西側諸国の政府高官となる。

同外相は中国の楊潔チ国務委員(外交担当、副首相級)との会談後、記者団に対し、会談で中国による南シナ海での軍事力増強について取り上げたことを明らかにし、「中国の習近平国家主席は昨年、ワシントンで中国は(南シナ海の)島々を軍事化する意向はないと述べているが、今回の会談でもこのことが再度確認された」と述べた。

また、南シナ海のパラセル(西沙)諸島に地対空ミサイルを配備したと報じられた件について議題に取り上げたことも明らかにし、「中国側は否定もしなかったが、肯定もしなかった」と述べた。

楊国務委員はビショップ外相の記者会見後に外務省を通して声明を発表し、ビショップ外相に南シナ海の島々は古来から中国の領土だったことを説明したとし、「中国が自国領内に設置した限定的な防衛施設は軍事化とはまったく関係がない」との立場を示した。

そのうえで、オーストラリアは問題に関与している国ではないため、地域の安定を脅かさないよう、どちらかの側に加担するべきではないとの考えを示した。

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