北海ブレントが約4%下落、減産合意なく失望売り

2016年2月17日(水)07時19分

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 16日の原油先物市場では、北海ブレントが約4%下落した。サウジアラビア、ロシアなど主要産油4カ国が増産凍結で合意したことを受けて、一時は大幅上昇する場面もあったが、減産に踏み切るまでには至らなかったことから、その後は一転して大きく切り下がった。

サウジアラビア、ロシア、カタール、ベネズエラの4カ国は、他の主要産油国が追随することを条件に、原油生産を過去最高に近い1月の水準で凍結することに合意。だが減産までは踏み込まなかったことに加え、原油価格安定に向けた協調行動の鍵を握るとされるイランが関与していないことで実現するか懐疑的な見方が広がり、合意を好感した買いは失速した。

北海ブレント先物の清算値は、1.21ドル安の1バレル=32.18ドルとなった。一時は35.55ドルまで買われた。

米原油先物も一時31.53ドルに上昇する場面があったが、0.40ドル安の29.04ドルで取引を終えた。

原油在庫のだぶつきも相場の重しとなっている。市場関係者が言及したエネルギー情報会社ゲンスケープのデータによると、米原油先物の指標原油の受け渡し場所であるオクラホマ州クッシングの在庫は2月12日終了週に70万5000バレル近く増加した。

テュケー・キャピタル・アドバイザーズのタリク・ザヒール氏は「一段の価格下落を見込んでおり、米原油のショートポジションを増やしている」とし「増産凍結では、供給過剰は解消されない」と述べた。

ゴールドマン・サックスも「増産凍結が実現するのかにすら、非常な不透明感がある」と指摘し、計画には一様に弱気な見方を示した。

*内容を追加しました。

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