サウジ・ロシアなど4カ国、原油生産水準の凍結で合意

2016年2月17日(水)06時43分

[ドーハ 16日 ロイター] - サウジアラビア、ロシア、カタール、ベネズエラの4カ国は16日、原油生産を過去最高に近い1月の水準で凍結することに合意した。他の主要産油国が追随することが条件。

4カ国の石油相会合の終了後に、カタールのアルサダ・エネルギー産業相が会見で明らかにした。同相は、今回の措置で市場が安定するとの見通しを示した。

会見したサウジのヌアイミ石油鉱物資源相は、原油市場の改善に向けた十分な措置だと発言。今後数カ月以内に新たな市場安定化策を検討する可能性があることも明らかにした。

同相は、他の産油国が今回の提案を受け入れることを期待すると表明。ベネズエラのデル・ピノ石油・鉱業相は、17日にイラン、イラク両国との協議が行われると述べた。

北海ブレント先物は一時1バレル=35.55ドルまで上昇。ただ、他の主要産油国の追随が合意の条件となるため、その後は伸び悩み、34ドルを割り込んだ。

イランは、経済制裁で失ったシェアを取り戻すため、今後1カ月で生産を大幅に拡大する方針を先に示している。制裁は1月に解除されたばかり。

世界の2大産油・輸出国であるサウジとロシアが過去最高水準に近い生産を維持しており、イランはまだ制裁前の水準を回復していないため、合意内容は微妙なものとなりそう。

カタールのエネルギー産業相は「イランやイラクも含めた他の産油国も早急に凍結する必要がある」と述べた。

ヌアイミ石油相は「われわれは今の価格により、供給は減少すると認識している。需要が増加するとも認識している」とし、「これは今後数カ月かけて評価するプロセスの始まりだ。市場の安定化・改善に他の措置が必要かどうか決定する」と述べた。

同相は「これは非常に重要だ。価格の大幅な変動は望ましくない。需要に対応したい。安定した原油価格が望ましい」と述べた。

*写真を差し替え再送します。

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