スウェーデンがマイナス0.50%に利下げ、追加緩和を示唆

2016年2月12日(金)00時40分

[ストックホルム 11日 ロイター] - スウェーデン国立銀行(中央銀行)は11日、政策金利を15ベーシスポイント(bp)引き下げマイナス0.50%とした。また、インフレ率が低水準にとどまっているとして、追加緩和に強い意欲を示した。

また資産買い入れプログラムについて、保有国債の償還資金および利子を再投資するとし、規模を事実上拡大した。

さらに為替介入を含め、他の緩和措置を検討するとした。

国際金融市場の混乱やデフレリスクを受けて、世界の主要中銀は追加緩和を構えを見せている。スウェーデン中銀は「金融政策はこれに連動させる必要がある。そうしなければ通貨クローナは想定よりも速いペースで上昇するリスクがある」と説明した。

エネルギー価格の低迷などを背景に、2016年のインフレ率は12月時点の予想より低水準にとどまるとの見方を示した。インフレ率は中銀が目標とする2%の水準を5年以上下回り続けている。

ただスウェーデン経済は堅調で、信用バブルの懸念も浮上しており、中銀のインフレ押し上げ手段は枯渇しつつあるとアナリストは指摘している。

INGのエコノミスト、ロブ・カーネル氏は「スウェーデン中銀は通貨戦争に巻き込まれている」とし、為替管理は天候管理を試みるの同じで、効果はなく誤りとした。

ロイター調査では、アナリストの大半はマイナス0.45%への利下げを予想していた。

引き下げ幅が予想をやや上回ったことで、スウェーデンクローナは急落した。

スウェーデン中銀は昨年、3回の利下げを実施。12月の会合は据え置きだったが、インフレが低迷すれば行動の用意があると表明していた。

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