世界の金需要、2015年はほぼ横ばい 中銀や中国の需要強く

2016年2月11日(木)16時53分

[ロンドン 11日 ロイター] - ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の報告書によると、2015年の世界の金需要は4212トンで、前年比ほぼ横ばいとなった。第4・四半期に見られた中央銀行や、人民元安に直面する中国の投資家からの買いに支えられた。今後もこうした状況は続くとみられている。

中国では金貨需要が第4・四半期に前年同期比25%増加。人民元の切り下げを受け、資産保護の動きが見られた。一方、株式市場の混乱や景気減速で消費者心理が低下し、宝飾品の需要は3%減少した。

15年の中国の金需要は985トンでトップ。インドは849トンで2番目の大きさだった。

世界の中銀による金購入は15年に588.4トンとやや増加した。これは過去最高だった13年の625.5トンに次いで2位の規模。

中銀の金購入は15年下期に加速し、第4・四半期には前年比25%増加した。原油価格の下落や世界経済への懸念の高まりを受け、準備資産の多様化が進んだ。

WGCのアリスター·ヒューイット氏は「現物需要は今後も、中銀による力強い購入や、インド、中国を中心とした世界の世帯による宝飾品、金貨・延べ棒の購入によって引き続き支えられる」との見方を示した。

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