中国首相補佐役後任に重慶市長最有力、市場安定へ期待の声

2016年1月14日(木)00時46分

[北京 13日 ロイター] - 中国・重慶市の黄奇帆市長(63)が、楊晶・国務院秘書長(62)の後任の最有力候補となっている。複数の関係筋がロイターに明かした。

国務院秘書長というポストは、首相の補佐役として、経済から金融、産業、農業、エネルギー、環境、国家計画、技術などあらゆる分野を監督する要職。国務院での序列は首相と4人の副首相に次ぐ6位だ。

中国の指導部に近い関係者の1人は「黄奇帆氏は、重慶市ですばらしい仕事をしている。同氏が(国務院秘書長に)指名されれば、投資家の信頼感が高まり、株式市場の安定化につながるだろう」としている。

中国の株式市場や外為市場は、年明けから混乱が続いているが、中国規制当局の能力や経験の不足を混乱の原因に指摘する声も聞かれる。

黄奇帆氏は2010年から重慶市長を務めている。中国全体の経済成長率は鈍化しているが、2015年1─9月の重慶市の経済成長率は前年比で11%を記録。2014年通年の成長率は10.9%だった。

ロイターは12日、国務院が金融担当部門の格上げに向けて作業部会を設置したと報じた。規制当局の一元化に時間がかかるため、暫定的な担当機関の検討に入ったという。ただ黄氏が国務院秘書長に指名されたとして、それが規制当局の一元化の流れにどう影響するかは定かでない。

関係筋によると、黄氏の他、吉林省党委書記の巴音朝魯氏や 福建省党委書記の尤権氏が国務院秘書長候補として挙がっている。

*内容を追加して再送します。

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