東アジア太平洋新興国の成長率見通しを下方修正=世銀

2015年10月5日(月)12時17分

[シンガポール 5日 ロイター] - 世界銀行は、2015年と2016年の東アジア・太平洋地域(EAP)新興国の成長率予想を下方修正した。中国経済急減速のリスクと、予想される米利上げによる影響を背景として指摘している。

2015年成長率予想を6.7%から6.5%、2016年は6.7%から6.4%に引き下げた。

2014年の成長率は6.8%だった。

「成長は通常より強い不透明感にさらされており、リスクは下向き」と指摘した。特に、中国経済のリバランスと米政策金利正常化の影響による不透明感を指摘した。

中国については、2015年成長率見通しを7.1%から6.9%に、2016年は7.0%から6.7%に引き下げた。

中国を除く東アジア新興国の成長率見通しは、2015年は4.6%、2016年は4.9%とした。これまでは2015年は5.1%、2016年は5.4%と予想していた。

インドネシアとマレーシアについて、企業も家計も世界的なコモディティ市場の低迷に圧迫されていると指摘。貿易加重ベースの為替相場の下落は、コモディティ輸出企業の交易条件調整で重要な役割を果たすとの見方を示した。

また、アジア通貨が対ドルでさらに下落すれば、ドル建て債務が大きい国のバランスシートが圧迫されると警告した。特にインドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムに懸念を示した。

*内容を追加します。

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