クルド武装組織との和平「継続できず」、トルコ大統領が明言

2015年7月29日(水)13時41分

[アンカラ 28日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は28日、武装組織「クルド労働者党(PKK)」と和平交渉を継続することは「不可能だ」と述べた。

トルコは先週、警察官や兵士への襲撃が相次いだことを受けて、イラク北部にあるPKK施設を空爆。28日にも、憲兵襲撃への対抗措置として、イラク国境に近いトルコ南東部シュルナク県でPKKへの爆撃を行った。

エルドアン大統領は中国訪問を前に記者会見し、「国家統一と同胞愛への脅威となる者と和平プロセスを継続するのは不可能だ」と強調した。

欧米などの同盟国はトルコの自衛権を認める立場をとるが、PKKとの和平努力は継続するよう求めている。また、米政府はPKKをテロ組織とみなす一方で、シリアでの過激派組織「イスラム国」との戦闘ではクルド系勢力への依存を強めている。

北大西洋条約機構(NATO)は28日、ブリュッセルで緊急会合を開き、シリアやイラクにおけるトルコの軍事作戦を政治的に支援することで一致した。

※英文参照番号[nL5N1081Z3](契約の内容によっては英文がご覧いただけない場合もあります)

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