経済3団体がAIIB参加に慎重な立場表明=自民合同会議

2015年5月20日(水)17時10分

[東京 20日 ロイター] - 自民党は20日、外交部会・財務金融部会などの合同会議を開き、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対する対応について、日本経済団体連合会など経済3団体から意見を聞いた。参加の是非が直接的にビジネスの差にはならないとの指摘も聞かれ、3団体とも参加に慎重な立場を表明した。

終了後、幹部が記者団に明らかにした。3団体とも、AIIBのガバナンスなどについて明確な方針が示されていない現段階では、「参加には慎重だった」(衛藤征士郎・外交経済連携本部長)という。アジアのインフラ需要には答えていかなければならないが、「そのこととAIIBへの参加の是非が直接的にビジネスに、明確な差となってくることはない」(経済同友会副代表幹事の横尾敬介氏)との見解も示された。

参加の遅れが「ビジネスチャンスを逸する」ことにならないかとの危惧に対して、「予想に反して待望論はなかった」(秋葉賢也・外交部会長)という。

合同会議では、来週、伊藤隆敏・コロンビア大学教授からヒアリングを行い、6月早々にとりまとめを行う予定。きょうの会合でも、参加への積極論を展開する意見も複数出た。秋葉氏は「党内、慎重論・反対論一色ではない。積極的に参加すべきとの意見もあることをくみ、報告書をまとめていく」と述べており、参加・不参加のメリット・デメリットを列挙する形となりそうだ。

(吉川裕子)

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