欧州ドローン計画に伊・仏・独が調印、協力拡大で開発に弾み

2015年5月19日(火)13時39分

[ブリュッセル 18日 ロイター] - イタリア、フランス、ドイツの3カ国は18日、偵察や監視を目的とする欧州独自のドローン(無人飛行機)計画を推進することで合意した。2025年までの中高度長時間滞空(MALE)ドローン運用開始を目指す。米国やイスラエルの技術への依存を減らすため、2013年に示された当初案に弾みをつけることが狙い。

合同調印式に臨んだ3カ国の国防相は、計画の土台となる2年間の調査を始めると約束し、スペインとポーランドが計画参加への関心を表明していると述べた。

フランスのルドリアン国防相は「欧州における協力の第一歩となる。多くの作戦領域を思い通りに進めるために不可欠な協力だ」と述べた。

それぞれの国内レベルでスタートした取り組みは、競合する国益や企業のライバル関係、政府の支援不足が壁となっていた。

欧州航空機メーカーのエアバス、仏防衛大手ダッソー・アビアシオン、伊航空宇宙防衛大手フィンメカニカ傘下のアレーニア・アエルマッキが開発を担うことになりそうだ。

偵察用ドローンは国境管理、消化活動、災害監視などの民用目的のほか、欧州連合(EU)のある外交官によると武器運搬など軍用にも使う可能性があるという。

MALEドローンは、9000メートルまでの高度で24時間飛行できるものを指す。

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