中国が9月開催の戦争式典、西側首脳は鈍い反応=外交筋

2015年4月1日(水)18時33分

[北京 1日 ロイター] - 中国は抗日戦争勝利70周年を記念して北京で軍事パレードなどを9月に開催し、各国首脳の参加を求めているが、外交筋によると西側諸国の反応は鈍い。西側外交筋によると、中国が日本たたきの場として利用することが各国の懸念材料。

また1989年の民主化運動への武力弾圧の舞台となった天安門広場で軍事パレードが行われる可能性や、ウクライナ問題で西側と対立しているロシアのプーチン大統領が参加するとみられていることも不安要因だ。

外交関係者は、各国要人の参加が少ないと、世界的な問題での影響拡大を狙うなか習近平国家主席を困らせる事態となると指摘する。

中国外務省は、どの国を招待したか明確には示していないが、日本政府はまだ決定していないとしたほか、英国やフランスも出席するかどうかを表明するのは時期尚早としている。米国は中国側から開催するとの通知は受けているが、正式な招聘は受けていないとしている。ドイツ政府は、メルケル首相まだ招待を受けていない。

北京駐在の西側のシニア格の外交官は、「日本が焦点になるのなら非常に居心地悪いと感じる見方が多くなるだろう」と指摘した。

ある外交筋によると、中国は第二次世界大戦の主要関係国やアジア諸国に招待を「強く」働きかけている。

外務省報道官は、西側主要国の首脳が参加しない可能性を懸念しているかとの質問に対し、「そのような考え方は理にかなっていない」と述べた。

  • 1/1

今、あなたにオススメ

今、あなたにオススメ