欧州市場サマリー(19日)

2017年9月20日(水)04時45分

[19日 ロイター] - <為替> トランプ米大統領の国連総会演説が、相場に影響を与える内容でなかったと受け止められ、ドルは対円で111円台半ばで推移した。連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を翌日に控え、ドルは対主要通貨バスケットで小幅安となった。

外為市場:[USD/J]

<ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。金融やエネルギー、小売り銘柄が買われた。イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は前日、向こう数カ月内の利上げに言及。恩恵を受ける金融株がこの日、相場を下支えした。銀行大手のHSBCと金融大手ロイズ・バンキング・グループはともに約1%上昇した。

原油価格が約5カ月ぶりの高値を維持し、エネルギー株が部門別で最も大きな押上げ要因となった。

スーパー大手のセインズベリーやモリソンズ、テスコの値上がりも顕著だった。市場調査会社カンター・ワールドパネルが公表したデータで、インフレ上昇を背景に大手スーパーマーケットの売上高が伸びた。テスコが最も大幅に伸びた。ただ市場シェアは縮小した。従来型のビジネスモデルの小売業は、オンラインスーパー大手オカドなどとの競争に直面している。

ロンドン株式市場:[.LJP]

<欧州株式市場> 続伸して取引を終えた。合併・買収(M&A)期待から通信株が買われた。投資家らはこの日から2日間の日程で始まった米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を注視しており、薄商いだった。

こうした中、STOXX欧州600種通信株は0.53%上昇した。一時は約0.9%高となる局面もあった。米携帯電話大手のTモバイルUSと同スプリントが精力的に合併協議を進めているとの報道が材料視された。TモバイルUSの親会社、ドイツ通信大手ドイツテレコムは3.1%高と、個別銘柄で最も大幅に伸びた。同部門の銘柄は広範に買われた。

一方、世界2位のビールメーカー、オランダのハイネケンは3.8%下落した。メキシコの飲料大手フェムサが25億ユーロ相当のハイネケン株を売却したことが嫌気された。

欧州株式市場:[.FJ]

<ユーロ圏債券> 欧州中央銀行(ECB)が資産買い入れプログラムを来年に再延長する選択肢を残す可能性があるとのロイターの報道を受け、国債利回りが低下した。

関係筋によると、ECB理事会は10月の理事会で量的緩和策の終了時期を設定するかを巡って合意できていない。関係筋はドイツなどの裕福なユーロ加盟国に代表される「タカ派」と、ユーロ圏内の「ハト派」との間の溝が埋まっていないと指摘。ECBは債券買い入れ策を再延長する選択肢を温存させる可能性があるとの見方が出ている。

ロイターの報道を受け、ユーロ圏の国債利回りは広範に低下。独10年債利回りは一時2.5ベーシスポイント(bp)低下し、0.43%をつけた。周辺国国債はS&Pが前週15日にポルトガルのソブリン信用格付けを1段階引き上げ、投資適格級の「BBBマイナス」としたことを受け、この日の取引でも利回りは1─3bp低下している。

ユーロ圏金融・債券市場:[DE/BJ]

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