中国の長城汽車、フィアット・クライスラー買収に関心

2017年8月21日(月)20時27分

[北京 21日 ロイター] - 中国の自動車メーカー、長城汽車601633.SSは欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)FCHA.MIの買収に関心を持っている。長城汽車の報道対応部門の担当者が21日、電話でロイターに明らかにした。

同担当者は「この件に関し、われわれは現在、取得の意図がある。われわれは(FCAに)関心を持っている」と述べ、長城汽車がFCAの一部もしくは全事業の取得を目指しているとの報道を確認した。

この担当者はこれ以上の詳細について言及はせず、自身の氏名も明かさなかった。

オートモーティブ・ニュースが先週、「有名な中国自動車メーカー」がこのほど買収を提案したと報じて以降、FCAに対する中国メーカーの関心を巡って憶測が飛び交っていた。

一方、FCAは21日、自社の「ジープ」ブランドなどに関して、長城汽車からの接触は受けていないと明らかにした。

実際、長城汽車による今回の動きは大胆だ。

中国企業による海外企業の買収に対する中国政府の熱意が冷める中、長城汽車が時価総額約200億ドルのFCAを買収すれば、自動車業界における中国企業の海外企業買収案件として圧倒的に過去最大規模となる見通し。長城汽車の時価総額は160億ドル近くだ。

オートモーティブ・ニュースによると、長城汽車の広報担当者はFCAに対する関心を認めつつ、正式な買収提案は行っておらず、FCAの経営陣とも面会していないと話した。

広報担当者は「われわれの目標は、世界最大のスポーツ用多目的車(SUV)メーカーとなることだ。グローバルなSUVブランドであるジープを取得すれば、より早く目標を達成できる」と語ったという。

*内容を追加します。

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