欧州市場サマリー(24日)

2017年7月25日(火)04時38分

[24日 ロイター] - <為替> 予想より底堅い米景気指標を追い風に、1年1カ月ぶり安値をつけていたドル指数が反発した。ユーロ圏経済指標が若干の鈍化にとどまり、ユーロは対ドルで1年11カ月ぶりの高値を記録した。

<ロンドン株式市場> 続落して取引を終えた。決算が嫌気された日用品メーカーのレキット・ベンキーザーが値下がりしたほか、価格競争を巡る懸念で航空株も値を下げた。

レキット・ベンキーザーは3.3%下落し、FT100種で最も大幅に落ち込んだ。先月起きた世界的なサイバー攻撃によって業務に支障が出たことが響き第2・四半期の売上高が2%減となった。

格安航空会社(LCC)大手イージージェットは2.8%安、ブリティッシュエアウェイズを傘下に持つインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は0.8%安だった。アイルランドのLCC、ライアンエアが夏季の運賃を最大9%下げると述べたことで業界内の価格競争が不安視された。

<欧州株式市場> 続落して取引を終えた。欧州連合(EU)の反トラスト当局が自動車大手によるカルテル行為を巡り調査をしているとしたことで自動車銘柄が売られた。価格競争を巡る懸念で航空株も値を下げた。

カルテル行為を巡る調査の報道を受け、フランスの自動車大手ルノーとPSAグループ、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)、ダイムラー、BMWは0.3%から2.8%下落した。STOXX欧州600種自動車・部品株は1.18%低下し、約7カ月ぶりの低水準をつけた。

オランダのデジタルセキュリティー大手ジェムアルトは19.7%急落。前週末に利益見通しを引き下げたことが嫌気された。見通しの引き下げは昨年10月以来4度目となる。SIMカードと米国の決済事業が引き続き弱含んでいるとした。

<ユーロ圏債券> イタリアとポルトガルの国債利回りが約1カ月ぶりの水準に低下した。ユーロ圏の企業活動の伸びの鈍化が確認されたことで欧州中央銀行(ECB)の緩和策縮小ペースは緩やかなものになるとの見方が裏付けられ、ユーロ圏全体で国債利回りは低下している。

ポルトガル10年債利回りは5ベーシスポイント(bp)低下の2.89%、イタリア10年債利回りは4bp低下の2.03%と、 ともに約1カ月ぶり低水準を記録した。

この日はギリシャが市場からの資金調達に向け動き出したことを受け、ギリシャ国債も買われた。スタンダード&プアーズ(S&P)グローバル・レーティングズが前週21日にギリシャの格付け見通しを従来の「安定的」から「ポジティブ」に引き上げたことも支援要因となっている。

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