ドル113円前半に持ち直し、北朝鮮リスクひとまず消化

2017年7月5日(水)15時54分

[東京 5日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日の午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の113.18/20円だった。北朝鮮を巡る地政学リスクが意識され、午前には112円台後半に下押しした。午後にかけてひとまず消化が進み113円台を回復したものの、引き続き警戒感はくすぶり、上値を抑えやすいとみられている。

午後のドル/円は、日経平均株価の下げ幅縮小・プラス転換や米長期金利の持ち直しを眺めて113円台を回復し、一時113.24円に上昇した。

市場では「北朝鮮を巡る地政学リスクに関連した話が伝わればドル売り/円買いが出るとしても、これまでは短時間で買い戻されるパターンが多く、深追いしにくい」(邦銀)との声が出ていた。

北朝鮮リスクはひとまず消化されたとみられるが、警戒感はくすぶっている。「続報次第では下押し圧力になりかねない」(国内金融機関)との声も聞かれた。

市場では、きょう発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に関心が寄せられている。タカ派寄りのスタンスが確認されればドル/円に上昇余地があるとみられており「バランスシート(BS)縮小開始と次の利上げののタイミングのヒントがあるか確認したい」(別の国内金融機関)との声が聞かれた。

早朝の取引では、昨日の北朝鮮によるミサイル発射に対し米国務長官が北朝鮮を非難する声明を発表したほか、朝鮮中央通信の報道も流れ、北朝鮮を巡るリスクが改めて意識され、ドル安/円高が進んだ。

ドルは早朝に113.35円の高値を付けた後、北朝鮮関連の報道を受けて113円を割って下落。いったん切り返したものの、午前10時過ぎには、韓国の韓民求国防相が、北朝鮮が6度目の核実験を実施する可能性が高いとの考えを示したことを受けて売りが再開し112.82円まで下落した。

取引の中心はCTAなど海外短期筋で、本邦実需筋の活発な参加は見られなかったという。CTAなどでは、4日の米独立記念日の前に構築したドルロング/円ショートを巻き戻す動きが目立ったという。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 113.18/20 1.1352/56 128.49/53

午前9時現在 112.96/98 1.1358/62 128.31/35

前日午後5時 113.10/12 1.1361/63 128.50/54

(為替マーケットチーム)

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