円が対ドル・ユーロで強含み、北朝鮮ミサイル発射で=欧州市場

2017年7月5日(水)02時46分

[ロンドン 4日 ロイター] - 欧州外為市場ではオーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)が政策据え置きを決定すると同時に金利見通しに中立的な姿勢を示したことを受け、豪ドルが約1%下落した。

また北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功したと発表したことで主にアジア圏の投資家から安全資産としての円に買いが入り、円は対ドルで約0.2%、対ユーロで約0.4%上昇した。

前週は欧州やカナダの中銀が金融引き締めの可能性を示唆。豪中銀もこうした動きに従うとの見方が大勢だった。ただオーストラリア中銀は政策金利のオフィシャルキャッシュレートを過去最低の1.50%に据え置くとともに、経済や金利見通しに中立な姿勢を表明。当初上げていた豪ドルは下落に転じた。

MUFG(ロンドン)のアナリスト、リー・ハードマン氏は「豪中銀が予想されていたようにタカ派に転じなかったことが相場を大きく動かす要因となった」としている。

終盤の取引で豪ドルは0.8%安の0.7599ドル。

ドルは対円で下落したものの、主要6通貨に対するドル指数は96.309と底堅く推移した。

前週は、欧州中央銀行(ECB)とカナダ銀行(中央銀行)がいずれは金融引き締めに動くとの観測が高まったことでドルは下落。ただこの日は複数のECB当局者がユーロ高に対する懸念などを表明。モルガン・スタンレーのアナリストは「ユーロには下向きの調整が入ると予想している。ただ、調整は緩やかなものとなる」としている。

終盤の取引でユーロ/ドルは0.2%安の1.1341ドル。

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