欧州市場サマリー(30日)

2017年7月1日(土)05時37分

[30日 ロイター] - <為替> ドルの対主要通貨バスケット相場が、四半期の下落率では約7年ぶりの大きさを記録する見通しだ。欧州や英国、カナダ各中銀の金融政策引き締め観測が強まる一方、年内の米追加利上げやトランプ政権の成長政策を巡る疑問が根強く、ドルを圧迫した。

外為市場:[USD/J]

<ロンドン株式市場> 続落。月間ベースでは2015年9月以来の大幅安だった。四半期ベースでも1年超ぶりのマイナスとなった。

値動きが激しい中、石油や鉱業株のほか、水道事業のユナイテッド・ユーティリティーズが大きく売られた。

ここ1カ月は原油が約7カ月ぶりの安値となったことから、資源株の比重が大きいFT100種を押し下げた。この日は石油大手の英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルと英BPが1.3%と1.6%下落。鉱業大手のグレンコアは1.1%安だった。

ユナイテッド・ユーティリティーズは3.5%下落し、FT100種で最も大幅に値を下げた。金融大手クレディ・スイスが投資判断を「アンダーパフォーム」に引き下げたことが嫌気された。クレディ・スイスのアナリストらは水道事業全般について「国債利回りは向こう5年間で(金利と)同様に上がっていくだろう。収益率低下のバリュエーションへの影響が悪化することとなる」とした。

FT100種は第2・四半期に約0.1%安となった。これまでは4四半期連続で伸びていた。

ロンドン株式市場:[.LJP]

<欧州株式市場> 続落。月間ベースで1年ぶりの大幅安となったほか、四半期ベースでも1年ぶりにマイナスとなった。金融引き締めの兆しから市場心理が悪化した。

STOXX欧州600種指数は6月に約2.7%安と、5カ月ぶりにマイナスに転じた。これまではユーロ圏における政治的な懸念要因が薄れてきていたほか、経済見通しの改善が追い風となっていた。ただ各中央銀行が今週、タカ派的な発言をしてから国債利回りとユーロは上昇し、株は広範に売り込まれた。低金利の恩恵を受ける銘柄や輸出関連株が特に値下がりした。

欧州株式市場:[.FJ]

<ユーロ圏債券> 独10年債利回りが上昇。週間では約1年半ぶりの大幅な伸びとなった。中銀の超金融緩和政策の解除に備える動きが広がったとみられる。

独10年債利回りは約3ベーシスポイント(bp)上昇し0.48%と、約3カ月ぶりの高水準。週間では22bp上昇し、2015年12月以来の高い伸びとなった。

短期金融市場では、ECBが来年にかけて利上げする確率を90%程度織り込んでいる。今月初旬時点ではわずか20%程度しか織り込まれていなかった。

ユーロ圏金融・債券市場:[DE/BJ]

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