米国株式市場は横ばい、オバマケア改廃案受けヘルスケア株が上昇

2017年6月23日(金)07時01分

[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米国株式市場は、主要株価指数がおおむね横ばいで取引を終えた。ヘルスケア関連株が買われる一方、金融株や生活必需品関連株は下落し、相場の重しとなった。

S&Pヘルスケア株指数は約1%上昇し、5営業日連続で最高値を更新した。米共和党の上院指導部が医療保険制度改革(オバマケア)の改廃案を公表したことが材料視された。改廃案には、貧困層向けの支援を削減することなどが盛り込まれた。

ナスダックのバイオテクノロジー株指数も1.3%上昇した。オバマケア改廃案が議会の支持を得て成立するのかどうかは不透明だが、医薬品株が買われ、米バイオ医薬品のギリアド・サイエンシズは4.4%高となった。

ガベリ・ファンズのポートフォリオ・マネジャー、ジェフ・ジョナス氏は「(今回の改廃案は)関連産業に対して思ったより寛容でプラスの内容だ」と指摘した。

S&Pエネルギー株指数は0.1%安。前日までの3営業日で3.5%下落していたが、値下がりが続いた。

マニュライフ・アセット・マネジメントのマネジングディレクター兼ポートフォリオマネジャー、マイケル・スキャンロン氏は「ここ数週間、石油相場は厳しい状態だった。きょうは相場が上がったとはいうものの、まだ底を打ったと確信を持てる状況ではない」と述べた。

S&P銀行株指数は0.6%安。

スキャンロン氏は、銀行各社からは今四半期、取引環境があまりよくないといった暗い話が出てきていたと説明。「市場では今後数週間、値動きがやや不安定さを増すのではないか」と予想した。

個別銘柄では、米ソフトウエア大手オラクルが8.6%高。6─8月期の利益見通しに関し前向きな見方を示したことが好感された。

一方、米コンサルティング大手アクセンチュアは、2017年度の収入の見通しを下方修正したことが悪材料で、4.0%安だった。

米取引所の合算出来高は66億5000万株超で、直近20営業日の平均である69億5000万株を下回った。

騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所、ナスダックとも上昇銘柄が下落銘柄を上回り、比率はいずれも1.41対1だった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 21397.29 -12.74 -0.06 21407.98 21456.47 21394.81

前営業日終値 21410.03

ナスダック総合 6236.69 +2.73 +0.04 6239.15 6257.68 6221.96

前営業日終値 6233.95

S&P総合500種 2434.50 -1.11 -0.05 2437.40 2441.62 2433.27

前営業日終値 2435.61

ダウ輸送株20種 9319.84 +27.23 +0.29

ダウ公共株15種 727.44 -2.42 -0.33

フィラデルフィア半導体 1084.96 -2.46 -0.23

VIX指数 10.48 -0.27 -2.51

S&P一般消費財 713.99 -1.29 -0.18

S&P素材 336.95 +0.59 +0.17

S&P工業 580.78 -1.12 -0.19

S&P主要消費財 572.66 -3.80 -0.66

S&P金融 398.51 -2.56 -0.64

S&P不動産 200.26 +0.11 +0.05

S&Pエネルギー 471.28 -0.60 -0.13

S&Pヘルスケア 932.20 +9.72 +1.05

S&P電気通信サービス 156.04 -0.13 -0.08

S&P情報技術 961.75 +0.45 +0.05

S&P公益事業 271.12 -1.18 -0.43

NYSE出来高 8.53億株

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 20135 + 65 大阪比

シカゴ日経先物9月限 円建て 20100 + 30 大阪比

*内容を追加しました。

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