日経平均は小幅続落、材料難で方向感出ず ハイテク関連は堅調

2017年6月22日(木)15時52分

[東京 22日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅に続落した。前日の米国株は高安まちまち。為替も1ドル111円台前半での値動きを続けるなど、買い手掛かり材料が乏しい中、日本株は狭いレンジ内で方向感なくもみ合いを続けた。米ナスダック総合の上昇の流れを引き継ぎハイテク関連は底堅く推移した。TOPIXは安値引けとなった。

業種別では保険が下落率でトップ。石油関連セクターのほか、食料品など内需関連が弱含んだ。一方、値上がり率ではゴム製品がトップ。医薬品、鉄鋼、精密機器がこれに続いた。

主力株では村田製作所が2%を超す上昇。連日の年初来高値更新となったほか、ソニーなどハイテク関連が総じてしっかり。「直近では海外企業による電子部品の値上げなどの動きが出ている。需給がひっ迫しているとみられ、部品単価の下落圧力が弱まることが期待できる」(岩井コスモ証券投資情報部長の有沢正一氏)との見方もある。

日経平均は後場に一時52円高となったが、買いは続かず軟化した。日中の値幅(高値と安値の差)は84円弱とこう着感が強まった。

海外時間で米原油先物が急落したことも投資家心理を冷やした。「国内企業については業績面での安心感があるものの、原油が急落した。米国株の方向感も出ず、相場に手詰まり感が意識される中、個別物色の流れが続いている」(三木証券投資情報部課長の北澤淳氏)との声も出ていた。

個別銘柄ではジェイエイシーリクルートメントが続伸。21日に発表した5月の連結売上高は前年同月比16.7%増だった。伸び率が4月の同6.6%増から加速していることを好感した買いが入った。

また民事再生法適用申請の報道を受け、売り注文が殺到していたタカタは前場に126円で寄り付いた。同社株は16日に終日売買停止となった後、前日まで3営業日連続でストップ安比例配分となっていた。終値は110円となり、報道前の15日終値と比べ77%の急落となった。

東証1部の騰落数は、値上がり992銘柄に対し、値下がりが876銘柄、変わらずが152銘柄だった。

日経平均

終値      20110.51 -28.28

寄り付き    20154.38

安値/高値   20107.89─20191.42

TOPIX

終値       1610.38 -1.18

寄り付き     1612.71

安値/高値    1610.38─1616.29

東証出来高(万株) 155040

東証売買代金(億円) 20771.46

(長田善行)

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