IMM通貨先物、ユーロの買い越しが14年3月以来の高水準

2017年5月29日(月)06時50分

[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米商品先物取引委員会(CFTC)が26日発表した、IMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組(5月23日までの1週間)によると、投機筋のユーロの買い越しポジションが6万4845枚と、2014年3月以来の高水準となった。

仏大統領選が無事終わり、ユーロ圏の経済指標が堅調な中、ユーロは今月に入り2.6%上昇。欧州中央銀行(ECB)が大規模な金融緩和策を縮小するとの見方が浮上している。

BMOキャピタル・マーケッツ(ニュ━ヨーク)のグローバル外為戦略責任者、グレッグ・アンダーソン氏は、ユーロのロングポジションの大半は、トレーダーがユーロ上昇を追った結果だと指摘。「ECBが6月に新たな緩和縮小策を講じるとの見方もユーロ・ロングとしている背景にあるが、個人的には、ECBはそのようには動かないと考えている」と語った。

一方、主要6通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)に対する投機筋のドルのポジションは、買い越し額が昨年9月第3週以来の低水準となった。

ドルの買い越し額(CFTCの発表に基づきロイターが算出)は83億2000万ドルで、前週の135億ドルから減少した。

トランプ米政権とロシアとの関係を巡る疑惑や米国で経済刺激策の実現が遅れる可能性への懸念がドルの重しとなっている。

アンダーソン氏は「いまやドルを保有する唯一の理由は税制改革への期待感だけだ。もしそれが実現しないとなれば、(ドル)ショートに動くだろう」と語った。

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