ドル111円前半で戻り鈍い、米政治リスクへの警戒継続

2017年5月18日(木)15時54分

[東京 18日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル高/円安の111円前半だった。早朝の110円半ばからは持ち直したものの、トランプ米大統領を巡る政治リスクが引き続き警戒されている。

午後のドルは111.33円まで上昇した。ニュースは見当たらなかったものの、前日の113円台から大きく下落しており、下げ過ぎの反動から買い戻しが入ったとみられる。「短期上昇トレンドが途切れた後にショートに振っていた人もいたようだ。利益確定などもそれなりに入ってきている」(国内証券)との声も出ていた。

市場では、トランプ米大統領を巡る一連の疑惑の影響が、米国の利上げサイクルに波及する可能性も警戒され始めている。

今のところは6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げする可能性が高いとみられているが、「政治リスクがファンダメンタルズに悪影響を与えるのであれば利上げを躊躇する可能性もある」(外銀)との声や、「政治の混乱が続けば6月利上げも白紙に戻されることもあり得る」(国内金融機関)との見方が出ていた。

CMEグループのFEDウオッチが示す6月利上げ確率は約65%と、先週の80%強から切り下がっている。

<午前は111円ちょうどを挟んでもみ合い>

前日はトランプ大統領による司法妨害の疑惑の広がりなどを受け、ドル売りの流れとなった。きょうの早朝に110.53円まで下落し、4月25日以来の安値をつけた。

その後はじりじりと水準を切り上げ、一時111.22円に上昇した。国内勢のドル買いが支えとなったもようで、市場からは「久々の110円台で、値ごろ感から買い戻す動きもある」(国内金融機関)との声も聞かれた。

日本の1─3月GDP速報値の発表があったが「今の相場は米国サイドの材料で動いており、日本サイドの材料への反応は限られる」(別の国内金融機関)とされた。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 111.24/26 1.1137/41 123.90/94

午前9時現在 111.07/09 1.1152/56 123.87/91

NY午後5時 110.80/84 1.1158/60 123.64/68

(為替マーケットチーム)

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