日独首相、自由貿易支持を表明 日EU貿易協定早期締結目指す

2017年3月20日(月)12時07分

[ハノーバー(ドイツ) 19日 ロイター] - ドイツを訪問した安倍晋三首相は19日、ハノーバーで20日に開幕する国際情報通信技術見本市「CeBIT」のオープニングイベントにメルケル独首相とともに出席し、自由貿易の重要性を訴え、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)の早期締結を目指す考えを示した。

両首脳は、米政府を名指しはしなかったものの、トランプ米政権の保護主義的傾向から距離を置く姿勢を示した。

17日にトランプ米大統領と会談したばかりのメルケル首相は、「自由貿易、開かれた国境、民主的価値について議論しなければならない時に、日本とドイツがこの点について討議するのでなく、人々に利益になる形で将来を形作ろうとするのは良い兆候だ」と述べ、ドイツは20カ国・地域(G20)会合の議長国として、これらの原則にとりわけコミットしているとし、ドイツは自由貿易と開放された市場を強く支持していると強調した。

安倍首相は、自由貿易と投資から多大な恩恵を受けた日本は、ドイツと共に開かれた体制を守るチャンピオンでありたい、と述べた上で、そのためには公正で民主的な評価にもかなうルールを持つことが当然必要になると指摘した。

安倍首相はさらに、EUと日本が早期にEPAで合意すべきと述べた。メルケル首相は、この発言を歓迎し「日本が自由貿易協定を望むと発言するのは、非常に良いことで、ドイツはそのけん引役になりたい」と語った。

欧州連合(EU)の欧州委員会のユンケル委員長は、独ビルト紙日曜版のインタビューで、21日に安倍首相と会うのを楽しみにしており、EUは年内のEPA妥結を望んでいると述べた。

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