トランプ次期米政権顧問スカラムッチ氏、ドル高のリスク警告

2017年1月18日(水)08時04分

[ダボス(スイス) 17日 ロイター] - トランプ次期米政権で上級顧問となる予定のアンソニー・スカラムッチ氏は17日、ドル高進行のリスクについて警告し、トランプ次期米大統領が公約した米経済活性化の実現がより困難になるとの見解を示した。

ヘッジファンド、スカイブリッジ・キャピタル創業者の同氏は、スイスのダボスで始まった世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)のパネルディスカッションで「通貨の上昇に慎重になる必要がある」と指摘。「米国内にも影響が広がる」と述べた。

また討論会に参加したカーライル・グループのデービッド・ルーベンシュタイン氏は、新興国の企業債務のうち4兆5000億ドルがドル建てだと推計。ドルは大幅に上昇しており、「メキシコ型」の危機が起きるリスクがあると懸念を表明した。

「このトレンドが続けば、ある時点でドル高を抑えるために介入する必要が出てくるだろう」と述べた。ドルの上昇が今年の経済見通しの「最大の課題」になるとの見方を示した。

ドイツ連銀の前総裁で、現在はスイス銀行大手UBSの会長を務めるアクセル・ウェーバー氏は、ドル上昇が10─15カ月続くと予想した。

*内容を追加しました。

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