日産自、メキシコで「ツル」の生産を来年5月に終了

2016年10月27日(木)10時00分

[メキシコ市 26日 ロイター] - 日産自動車は26日、セダン「ツル」のメキシコでの生産を来年5月に打ち切ると発表した。低価格で耐久性に優れるとし、とりわけタクシー運転手らの間で根強い人気を誇っていたツルだが、エアバッグを搭載せずに販売されるケースが多く、安全性をめぐる問題が指摘されていた。

日産は声明で、ツルは約30年間にわたりメキシコや他の市場で好評を得て、年間240万台強の販売台数を達成していたとコメントした。今後も既存のツルの所有者に対しては、部品提供や修理サービスを続けるとした。

車両安全当局のNCAPによると、2007─12年にかけメキシコで発生したツルに絡む事故の死者は4000人強に上り、安全性を疑問視する声が強まっていた。

日産はツル生産停止後、他のモデルを増産するため、メキシコでの生産台数に影響は及ばないとした。また、独ダイムラーと日産・ルノーによる合弁事業のアグアスカリエンテス新工場での生産は、2017年終盤に始まるとの見通しを示した。

  • 1/1

今、あなたにオススメ

今、あなたにオススメ