スイス中銀、マイナス金利深掘り可能 リスク十分承知=総裁

2016年10月25日(火)06時49分

[バーゼル 24日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)のジョルダン総裁は24日、スイス中銀にとりマイナス金利の深掘りは可能としながらも、超緩和的な金融政策を長期間にわたり維持することのリスクも十分に承知していると述べた。

同総裁は名目金利が一段と低下すれば、現金で資金を保有する需要が高まると指摘。ただ「スイスでは現在のマイナス金利に関連するコストは明らかに現金で資金を保有することのコストを下回っており、現金需要が大幅に増加するような事態になっていない。このため、金利の実質的な下限にはまだ到達していない」と述べた。

そのうえで「金融政策は課題に直面しており、副作用が想定されるものの、スイスフランの過大評価のほか世界的に低金利環境となっていることを背景に、マイナス金利はスイスでは現在必要不可欠となっている」と述べ、マイナス金利政策は期待通りの効果を発揮しているとの考えを示した。

ただ副作用などが想定されることから、スイス中銀はいずれかの時点で金融政政策の正常化を目指す必要があるとの認識を表明。「低金利環境が長期間にわたり続けば銀行システムに歪みが生じるリスクが大きくなり、これによりマイナス金利政策の効果の波及が阻害される」と述べた。

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