貿易黒字9月は4983億円、上半期は震災前水準の黒字に

2016年10月24日(月)09時58分

[東京 24日 ロイター] - 財務省が24日に発表した9月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は4983億円の黒字で2カ月ぶりに黒字に転じた。原油価格の下落で輸入額が縮小したことなどが要因。一方、2016年度上半期は2兆4580億円の黒字で、東日本大震災前の10年度下半期の2兆0006億円を上回った。

9月の輸出は前年比6.9%減の5兆9684億円で12カ月連続の減少。減少品目は自動車(7.2%減)、鉄鋼(20.9%減)、半導体等電子部品(11.8%減)など。

数量ベースでは4.7%増と2カ月連続の増加となった。輸出数量は伸びたものの、為替レートが対前年比で15.8%の円高となり、金額が縮んだ。

同月の輸入は同16.3%減の5兆4701億円で21カ月連続の減少。減少品目は原粗油(28.6%減)、液化天然ガス(40.1%減)、衣類・同付属品(20.9%減)など。

地域別では、中国向け輸出が同10.6%減、米国向けは同8.7%減だった。

ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では、予測中央値は3418億円の黒字。輸出は前年比10.4%減、輸入は同16.6%減だった。

一方、16年度上半期は2期連続の黒字となった。輸出は前年同期比9.9%減、輸入は同19.1%減。英国では欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が6月下旬に行われたが、統計上は「ネガティブな大きな影響は見られない」(財務省)という。

*内容を追加します。

(梅川崇)

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