GE、7─9月利益は予想上回る 通年売上高見通し下方修正 株下落

2016年10月22日(土)01時55分

[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米ゼネラル・エレクトリック(GE)が発表した第3・四半期(7─9月)決算は、利益が市場予想を上回ったものの、売上高は弱い伸びにとどまった。さらに通年の売上高見通しを引き下げるとともに利益見通しのレンジを狭めたことを受け、同社株価は一時2%下落した。

調整後利益は10%増の1株当たり0.32ドルで、トムソン・ロイター・エスティメーツのまとめたアナリスト予想の0.30ドルを上回った。

継続事業の純利益は19億7000万ドルから21億ドルに増加。1株利益も0.19ドルから0.23ドルに増えた。

総売上高は4.4%増の292億7000万ドル。

とりわけ石油・ガス事業で経済成長の減速が売上高を圧迫し、買収効果を除く売上高(オーガニックセールス)は1%増にとどまった。

石油・ガス事業の売上高は25%落ち込んだ。

同社最大の電力事業は約7%の増収だった。アナリストは、同事業が今年下期に約15%の伸びを記録することを見込んでいる。

GEは通期売上高見通しを横ばいから2%増とし、従来の2─4%増から下方修正した。

調整後1株利益見通しは1.48─1.52ドルで、第2・四半期末時点の1.45─1.55ドルからレンジを縮小した。

同時に、通年の株主還元資金は300億ドルを目指すとし、従来目標の260億ドルから引き上げた。第1─3・四半期に250億ドルを還元したことも明らかにした。

フリーキャッシュフローおよびディスポジション(処分、売却)見通しは少なくとも320億ドルとし、前四半期末の290億─320億ドルのレンジから引き上げ。自社株買い計画を40億ドル拡大する方針を示した。

サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、スティーブン・ウィノカー氏は顧客ノートで、低調な第3・四半期の業績を踏まえ、第4・四半期のオーガニックセールスが目標の5%に到達することは疑問との見方を示した。

一方、同社のジェフ・イメルト最高経営責任者(CEO)は電話会議で、石油・ガス事業を含む複数の部門での費用削減が寄与し、為替相場の悪影響を軽減するとし、2018年の調整後1株利益が2ドルになるとの見通しを示した。

*内容を追加しました。

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