米中古住宅販売が6月以来の伸び、労働市場底堅く購入者増加

2016年10月21日(金)03時00分

[ワシントン 20日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が20日発表した9月の米中古住宅販売は前月比3.2%増の年率547万戸と、今年6月以来の大きな伸びとなった。市場予想は535万戸だった。労働市場の堅調さに支えられ、価格の急上昇や全国的な在庫不足の中でも購入者は増えている。

中古住宅販売戸数は、北東部、中西部、南部、西部の主要4地域全てで増えた。

8月の全体の販売戸数は当初発表の533万戸から530万戸へと小幅に下方修正された。

米国の住宅市場は力強さを増している背景には、堅調な雇用拡大がある。2007年から09年の景気後退に伴って職探しを諦めた人たちは雇用拡大に伴って労働力として復帰しつつある。

賃金上昇の傾向もみられる。ただ、賃金の伸びは住宅価格の上昇ペースには追いついてない。

9月の中古住宅の中間販売価格は、前年同月比5.6%上昇の23万4200ドルだった。

在庫は前月比1.5%増の204万戸で少ない水準が続いている。前年同月比は6.8%減だった。在庫不足は販売価格の上昇につながっている。

9月の販売ペースで在庫を解消するには4.5カ月かかる。健全な需給バランスの目安は6カ月とされている。

今週前半に発表された9月の米住宅着工統計は、集合住宅の落ち込みで1年半ぶりの低水準となったが、一戸建て住宅の需要は急増したことを示した。

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