米国株は続落、英ポンド急落で心理悪化
2016年10月8日(土)08時24分
[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米国株式市場は続落して取引を終えた。英ポンドの急落で市場心理が悪化した。この日発表の米雇用統計は市場予想を下回る内容だったが、連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げするとの観測を変えるほどではなかった。
主要3指数は4週間ぶりのマイナスとなった。
7日はポンドがドルに対して1.4%下落した。数分間で10%下落する場面もあり、市場の混乱に拍車を掛けた。ポンドの急落にもかかわらず、ドル指数は下げて終わった。
ニューヨークのボヤ・インベストメント・マネジメントの担当者、ポール・ゼムスキー氏は「ポンド安が直接的に米企業の収益を悪化させることはないと思うが、相場の不安定さと急落は不安だ」と述べた。
航空機部品大手ハニーウェルは7.4%安。今年の売り上げと利益の予想の上限を引き下げたことが嫌気された。
第3四半期の決算予想が赤字となった化学大手PPGは8.3%安。
食肉加工のタイソン・フーズも8.9%の下落。ピボタル・キャピタルが投資判断を「買い」から「売り」に引き下げた。
騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所では下げ銘柄が上げ銘柄を上回り、比率は2.27対1だった。ナスダックも1.89対1で下げが上げを上回った。
米取引所の合算出来高は約66億株で、直近20営業日の平均である71億株を下回った。
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