小売業販売額、8月前年比-2.1% 台風や大雨も影響し6カ月連続減 

2016年9月29日(木)10時13分

[東京 29日 ロイター] - 経済産業省が29日に発表した8月の商業動態統計速報によると、小売業販売額(全店ベース)は前年比2.1%減の11兆3040億円となり、6カ月連続の減少となった。

耐久財販売に弱さが残っているところに台風や大雨の影響も加わり、減少に歯止めがかかっていない。季節調整済み前月比でも1.1%の減少となった。

前年比を業種別にみると、増加したのは2業種。自動車小売業が普通車を中心に新車効果で増加したほか、医薬品・化粧品小売業が増加した。一方減少したのは7業種。機械器具小売業はエアコンなどの不振で、百貨店など各種商品小売業は天候不順で減少。燃料小売業は原油価格下落の影響が続いているほか、衣服・身の回り品小売業は高温や台風で秋物衣料が不調だった。また飲食料品小売業、その他小売業、無店舗小売業(ネット通販等)も減少した。

経済産業省では、基調について「一部に弱さがみられるものの横ばい圏」との前月の見方を踏襲。機械器具小売業が消費税率引き上げ前の水準に戻っていないほか、自動車小売業は軽自動車、小型車に弱さがみられると指摘した。

(中川泉 編集:山川薫)

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