資産価格過大評価か、世界成長は来年加速へ=PIMCO

2016年9月29日(木)00時57分

[ニューヨーク 28日 ロイター] - 資産運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)は、2017年の世界経済成長率が2.5─3%となり、今年の2.5%近辺から加速するとの見通しを示した。

同時に、多くの資産クラスが過大評価されているようにみえると警鐘を鳴らした。

PIMCOは28日公表した短期経済予測(シクリカル・アウトルック)の中で、2017年末までのベースライン見通しは、世界経済の拡大が継続し、金融・財政政策が概ね刺激的となり、市場がレンジ取引になることを示しているとした。

そのうえで、米S&P総合500種のほか、高利回りのジャンク債や世界の政府債が上昇する中、「とりわけ多くの資産価格が過大評価されているように見える状況を踏まえ、水面下に潜在するリスクを懸念する」とした。

同アウトルックはPIMCOのグローバル経済アドバイザーのヨアヒム・フェルズ氏とグローバル債券担当最高投資責任者(CIO)のアンドリュー・ボールズ氏が執筆した。

フェルズ氏は「資産市場は良好な動向を完全に織り込んでいるようにみられ、ささいなマイナスのサプライズにも脆弱となり得る」と指摘した。

2017年の米経済成長率については、堅調な消費支出を追い風に在庫調整が終えんを迎え、設備投資が活性化するとし、2─2.5%になるとの見通しを示した。

そのうえで、米連邦準備理事会(FRB)が現時点から来年末までに、2─3回の利上げを実施する公算が大きいと予想した。

また、PIMCOが引き続き米債および米インフレ連動債も選好しているとした。

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