為替市場は極めて神経質、このような動き継続なら対応=官房長官

2016年9月23日(金)12時15分

[東京 23日 ロイター] - 菅義偉官房長官は23日の閣議後会見で、足元で円高が進行する為替市場の動きについて「極めて神経質な動きが出ており、憂慮している」としたうえで、「為替市場をこれまで以上に緊張感をもって注視し、このような動きが継続すれば必要な対応をとりたい」とけん制した。

菅官房長官はまた「為替相場における過度の変動や無秩序な動きは経済・金融の安定に対して悪影響を与える。昨日も財務省・金融庁・日銀で金融市場の安定を含めて市場動向について情報交換を行った」と述べた。

21日までの米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策の維持が決定され、イエレン連邦準備理事会(FRB)議長が会見で年内利上げの可能性を示唆したことについては「今後とも様々な情勢を踏まえ、(米当局が)適切に対応されることを期待したい。政府としては引き続き市場の動向を注視したい」と語った。

日銀の金融政策については「今回の決定は歓迎したい」と評価したうえで、追加緩和の手段に外債の購入を含めることについては「日銀がそうしたことは発言していない。諸外国から見て誤解されかねないような点があるので、そういうことも考えて日銀は慎重にしているのではないか」と指摘。「いずれにせよ、金融政策はすべて日銀に委ねる」と繰り返した。

(石田仁志)

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