低金利、長期にわたる見込み=米シカゴ地区連銀総裁

2016年8月31日(水)17時22分

[北京 31日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は31日、米経済の長期停滞傾向が強まっており、今後長期間、低金利が続くとの見方を示した。

北京の上海高級金融学院で行われる講演を前に、講演内容の概要が明らかになった。

総裁は、高齢化や生産性の伸び悩みを踏まえると、急速な金利上昇や大幅な金利上昇を予想する根拠はないと指摘。

企業や投資家の行動にも低成長予測が埋め込まれており、インフレ率が予想外に上昇し、FRBの予想を上回る利上げが必要になっても、長期金利の悪い急上昇が起きる可能性は低いとの見方を示した。

総裁は「政策金利の長期予測が、長期金利のアンカーとなる」とし、「目先の政策パスにサプライズがあった場合、低金利予想が、長期金利の上昇幅を抑制する要因になる」と述べた。

次回の利上げ時期については、言及していないが、忍耐強い金融政策を支持していることがうかがえる。

総裁は「必要なら、現在想定しているよりも大幅に速いペースで政策を正常化する可能性があるが、それでも金融状況の無秩序な変化を避けるため緩やかなペースとなるだろう」と述べた。

*内容を追加しました。

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