米個人消費支出、4カ月連続のプラス 年内利上げに弾み

2016年8月30日(火)01時35分

[ワシントン 29日 ロイター] - 米商務省が発表した7月の個人消費支出は前月比0.3%増と、市場予想と一致した。自動車などの耐久財が好調で、4カ月連続での増加となった。経済成長の加速を示す内容で、連邦準備理事会(FRB)の年内利上げに道を開く可能性がある。

6月は0.5%増に上方修正された。

イエレンFRB議長は前週末26日、利上げの根拠が足元で強まっていると発言。ただインフレは低水準にとどまっており、FRBは12月まで利上げを待つ可能性がある。

RBSの首席エコノミスト、ミッシェル・ジラード氏は「今回の統計はFRBにとり強弱まちまちだ。消費は引き続き堅調に推移しているが、FRBのインフレの責務に向けた前進は停滞している」と分析。

その上で「利上げの根拠を強めるが、9月に利上げする必要性が迫っていることを示す内容ではない」とした。

7月のインフレ調整後の消費支出は0.3%増。6月は0.4%増だった。

26日に発表された第2・四半期の国内総生産(GDP)改定値では、内訳の個人消費支出が4.4%増と、2014年の第4・四半期以来の大幅な伸びを記録した。7月の個人消費支出データは、第2・四半期の勢いをほぼ維持していることを示唆している。

ただ、食品・エネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)物価指数は、前月に続き0.1%の伸びにとどまり、インフレ圧力の高まりは示されなかった。

FRBがインフレ指標とするコアPCEの前年同月比は1.6%上昇。3月以降、同水準の伸びが続いている。

個人消費支出の内訳は、自動車を含む耐久財が1.6%増。サービスは0.4%増だった。半面、非耐久財は0.5%減少した。

個人所得は0.4%増。6月の0.3%増から加速した。

賃金は0.5%増。

貯蓄は7947億ドルと、前月の7762億ドルから増加した。

*内容を追加して再送します。

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