全日空のエンジン部品不具合、国内線9月は15日まで欠航なし

2016年8月29日(月)14時02分

[東京 29日 ロイター] - ANAホールディングス傘下の全日本空輸は29日、米ボーイング787型機のエンジン部品に不具合が見つかった問題で、9月中の整備による国内線の欠航は15日まではないと発表した。機材繰りがついたため。16日以降は確定次第、あらためて公表するという。

全日空が所有する787型機50機すべてのエンジンは英ロールスロイス製。エンジン部品不具合に伴う国内線の欠航は8月26日以降、発生しており、26日に9便、27日は3便、28日は4便が欠航した。31日は2便欠航する予定で、現時点では計18便、約5400人が影響を受け、約8200万円の減収になるという。

エンジンの不具合は2月にマレーシア・クアラルンプールで、3月にベトナム・ハノイで離陸後に発生、出発空港に引き返す事態となり、全日空とロールスロイスが調査を行った。大気中の化学成分の多い環境を飛行すると、エンジンに取り込む空気を圧縮する中圧タービンのブレード(羽根)部分が硫化腐食を起こし、疲労亀裂が生じて一定の飛行回数を重ねると亀裂が進行することが原因という。

エンジン部品交換を国際線だけで進めてきたが、8月20日に国内線(羽田―宮崎)で初めて同様のトラブルが発生したため、国内線機材でも交換することを決めた。改修部品は来年1月以降に届くが、改修されていなくても新品であれば安全上問題はないといい、当面は新品による交換で対応する。

*内容を追加します。

(白木真紀)

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