米FRB当局者、利上げは景気減速させないと強調

2016年8月26日(金)11時48分

[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 25日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)高官らは25日、利上げを目指す方針について、経済の過熱を防ぐことが目的として正当性を主張した。

FRBメンバーや地区連銀総裁など11人の当局者がカンザスシティー地区連銀主催の経済シンポジウムを前に、左派系団体「フェド・アップ(Fed Up)」のメンバーと意見交換を行った。

数人の当局者は利上げを段階的に行うことでより長期にわたる景気刺激が可能になるが、景気を過熱させると最終的にリセッション(景気後退)をもたらすと指摘した。

サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は「景気の拡大を止めようとしているのではない。われわれは経済成長を維持する。経済をホットな状態に運営する」と語った。

カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁は「わたしの目標は、景気を減速させないことだ」と述べた。

ボストン地区連銀のローゼングレン総裁も「景気後退を回避することが主な目標の一つだ」と強調した。

またフィッシャーFRB副議長は、経済がどのような状況にあり、金融政策をどのように行うべきかFRB内で検討を進めていると明らかにした上で「ここで話し合われることはすべて理事会でも議題となる」と述べた。

ここ数週間、米金融政策当局者から利上げに近づいていることを示唆する発言が相次いでいる。

これに対しフェド・アップのメンバーからは反対の声が上がった。ミネアポリスの代表は、現時点での利上げは「われわれを置き去りにし、はしごを外すことになる」と訴えた。

*内容を追加しました。

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