今年度歳出、100兆円突破へ 政府が補正予算案を閣議決定

2016年8月24日(水)19時00分

[東京 24日 ロイター] - 政府は24日、経済対策の裏付けに一般会計で総額3兆2869億円とする2016年度第2次補正予算案を閣議決定した。9月召集の臨時国会に提出する。補正予算の編成で今年度の国の支出は100兆円を超え、経済成長と併せて財政規律を維持できるかが今後の焦点となる。

同日夕、臨時閣議を開いて決定した。1億総活躍社会の実現やインフラ整備を柱とする経済対策の裏付けるもので、東日本大震災復興特会への繰り入れを除いた一般会計で3兆9871億円を追加する。

一方、国債利払い費の不用や熊本地震復旧に対応する予備費の減額を差し引き、補正額として3兆2869億円を計上。一般会計の歳出は今回の補正編成で100兆0067億円(16年度当初は96兆7218億円)となる見通しだ。

経済対策の実行に向けた歳出は、東日本大震災特別会計の補正なども含めると4兆5221億円となる。

麻生太郎財務相は官邸で記者団に対し、低迷する個人消費の底入れや企業マインドの改善に向け、「(補正予算の)早期成立に一丸で取り組む」と語った。

政府は、補正予算案の決定と併せて16年度の財政投融資を3兆6022億円追加することも決めた。

経済対策に盛り込んだリニア中央新幹線の建設前倒しに向け、来年度にかけて財政投融資を活用して計3兆円を低利で40年間貸し付け、2045年の全線開業の時期を最大8年間前倒しする方針だ。

財投計画の見直しで財投債を3兆1000億円増発。一般会計分の財源に追加計上した建設国債2兆7500億円などを含め、今年度の国債発行総額は当初より5兆9316億円増え、168兆1344億円となる。

*内容を追加して再送します。

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