第2四半期の米雇用コスト指数0.6%上昇、賃金の伸びは緩慢

2016年7月29日(金)23時39分

[ワシントン 29日 ロイター] - 米労働省が29日発表した第2・四半期の雇用コスト指数(ECI)は前期比で0.6%上昇した。市場予想と一致した。賃金の上昇は依然として緩慢で、米連邦準備理事会(FRB)は、しばらく政策金利を据え置く可能性がある。

ECIは第1・四半期も0.6%上昇していた。

第2・四半期のECIは前年同期比でみると2.3%上昇した。物価上昇率をFRBが目標とする2%に近づけるには、前年同期比でみて少なくとも3%程度のECIの伸びが必要とされるが、数値はこれを下回っている。第1・四半期の前年同期比は1.9%上昇だった。

FRBは27日、物価の伸びが引き続き弱いことを指摘し、政策金利を据え置いた。

賃金の伸びは歯がゆいほど弱いが、雇用市場が引き締まるにつれて賃金上昇には勢いがつくと、慎重ながらも楽観的な見方が広がっている。

政策当局者やエコノミストは、ECIを労働市場のスラック(需給の緩み)を測るより良い指標のひとつと位置づけている。ECIはコア物価を予測する上でも良い指標とされている。

雇用コストの7割を占める賃金・給与は、前期比で0.6%上昇した。第1・四半期は0.7%上昇していた。第2・四半期の前年同期比は2.5%上昇し、第1・四半期の2.0%上昇から伸びが加速した。

第2・四半期の諸手当は、2四半期連続で前期比0.5%上昇した。

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