三菱重の4─6月期は7年ぶり赤字、円高や三菱自損失で 通期も減額

2016年7月29日(金)20時36分

[東京 29日 ロイター] - 三菱重工業が29日発表した2016年4―6月期連結決算は、純損益が121億円の赤字(前年同期は355億円の黒字)となった。最終赤字は同期として09年以来7年ぶり。円高による為替差損と持ち分法適用会社の三菱自動車に関する投資損失が響いた。17年3月期通期の連結業績予想も下方修正した。

4―6月期の売上高は前年同期比9.0%減の8473億円、営業利益は同57.7%減の249億円だった。交通・輸送部門が大幅な減益となった。円高で民間航空機事業の収益が目減りしたほか、小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の開発費も膨らんだ。

円高による為替差損141億円、燃費不正で赤字となった三菱自の持分法による投資損失約188億円を営業外費用に計上したことなどで、経常損益は166億円の赤字(前年同期は616億円の黒字)となった。

通期の連結業績予想は、営業利益が前期比6.6%増の3300億円(従来は3500億円)、売上高は同6.3%増の4兆3000億円(同4兆4000億円)、純利益は同56.7%増の1000億円(同1300億円)を見込む。通期の前提為替レートを1ドル=105円(従来は110円)、1ユーロ=115円(同125円)と円高方向に修正した。

トムソン・ロイターのスターマイン調査によると、アナリスト14人の通期営業利益の予測平均値は3324億円で、三菱重の修正予想とほぼ同水準となっている。

*内容を追加して再送します。

(白木真紀)

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