日経平均は反落、円高を嫌気 日銀会合前で手控えも

2016年7月28日(木)15時24分

[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落した。円高進行が嫌気され幅広い銘柄に売りが先行。前日に上昇した反動もあり、利益確定の動きが強まった。あす予定されている日銀金融政策決定会合の結果発表を前に手控えムードも強いという。一方、企業決算などを手掛かりに個別株では選別物色が続いた。

米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利据え置きを決定。声明でも9月利上げが強く示されなかったと受け止められ、1ドル104円台へとドル安/円高に振れたことが日本株の重しとなった。

日銀金融政策決定会合に向けて追加金融緩和を見込む声は多いが、「株価にはある程度織り込み済みで、仮に追加緩和に動いたとしても市場期待に届かなければ出尽くしとなる懸念は強い」(楽天証券経済研究所・シニアマーケットアナリストの土信田雅之氏)と指摘され、ポジションを落とす動きも出たという。

前場には買い戻しなどで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍く、日経平均はこの日の安値圏で引けた。ロイターが午後1時過ぎに、政府は8月2日に閣議決定する経済対策のうち、国と地方を合わせた歳出を7兆円とする方針と報じたが、市場への影響は軽微だった。

一方、個別銘柄では決算発表を材料に大きく動く銘柄もみられた。28日午後に2017年3月期連結業績予想を下方修正した三菱電機は下げ転換し、7%安で引けた。第1・四半期決算が営業23%減益となった富士フイルムは年初来安値を更新した。

半面、アドバンテストが年初来高値を更新。27日に発表した2017年3月期利益予想の上方修正を好感した。日立ハイテクノロジーズも2016年4─9月期の中間期連結利益予想を上方修正したことが好感され、高値を更新した。

東証1部騰落数は、値上がり628銘柄に対し、値下がりが1236銘柄、変わらずが106銘柄だった。

日経平均

終値      16476.84 -187.98

寄り付き    16596.15

安値/高値   16450.28─16616.28

TOPIX

終値       1307 -14.67

寄り付き     1313.76

安値/高値    1303.73─1316.37

東証出来高(万株) 189771

東証売買代金(億円) 23738.86

(杉山容俊)

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