ドルは104円後半で上値重い、政策への過度な期待が修正

2016年7月26日(火)12時26分

[東京 26日 ロイター] - 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の104.82/84円だった。日経平均株価が200円超安に下げを拡大する中、ドル/円の下押しが強まって104円台に下落した。市場では、日銀や政府による政策面への行き過ぎた期待が修正されてきているとの指摘があった。

仲値公示にかけて下げが速まった。企業によって業績予想の想定レートとされる105円割れが視野に入ると「慌ててドル/円を売る輸出企業が散見された」(国内金融機関)という。実需の売りが重なったことで下げが加速し、一時104.62円に下押しした。104円台は7月15日以来。

市場では、日銀が国債を買い切って財政資金を提供する「ヘリコプターマネー」について日銀の黒田東彦総裁の否定的な見解が先週、伝わったことの余波が続いているとの見方が聞かれた。

一方、一部報道で、政府がまとめる経済対策のいわゆる「真水」部分が当初見込みの倍となる6兆円程度に積み増すと伝わったことで、前日の海外時間には一時ドル買いが強まっていた。

しかし、市場では「今年度2次補正予算や来年度予算案などの数年間の総額とみられる。事前の市場の期待に反し、物足りない内容になりそうだとの受け止めが出ている」(国内金融機関)といい、次第にドル/円に下落圧力がかかっているとの指摘も聞かれた。

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