為替市場の安定に万全、過度な変動は経済に悪影響=麻生財務相

2016年7月24日(日)02時26分

[成都(中国)/東京 24日 ロイター] - 麻生太郎財務相は23日夜、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれている中国・成都で、為替の過度な変動は経済に悪影響を与えうるとの認識のもと、「金融・為替市場の安定に万全を期すことが重要」と強調した。

世界経済は緩やかな回復基調にあるとする一方、引き続き下方リスクや不確実性があると会議で発言したことも明らかにした。

記者団の取材に応じた。G20各国は初日の討議で、世界経済の持続的な成長に向け、金融・財政政策と構造改革のすべての政策手段を用いることを再確認した。

麻生財務相は、政府が近く取りまとめる経済対策について説明するとともに、2020年度に基礎的財政収支(PB)の赤字を解消する財政健全化目標に変更はないことを表明。英国の欧州連合(EU)離脱決定に伴って中国人民元が対ドルで下落したことを踏まえ、中国経済の動向を注視する考えも示した。

また、同日午前に行われた日米財務相会談では、足元の円相場が安定していることから、麻生財務相から為替に関する発言はなかったという。ルー米財務長官とは、中国の構造改革や人民元の透明性が必要との認識で一致した。

*内容を追加しました。

(梅川崇 編集:山川薫)

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