6月ユーロ圏PMI改定値、53.1と横ばい 速報値から上方改定

2016年7月5日(火)17時45分

[5日 ロイター] - マークイットが発表した6月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は53.1と、前月から横ばいだった。速報値の52.8から上方改定された。

2013年半ば以降、景況改善・悪化の分岐点である50を上回っている。

マークイットのチーフエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「今回の調査は(第2・四半期のユーロ圏の)域内総生産(GDP)が0.3%増にとどまることを示唆している」と指摘。第1・四半期の0.6%増から減速するとの見方を示した。

新規受注指数が52.8と、速報値の52.5から上方改定されたが、全体の活動ぺースは依然緩やかで、複数の構成指数が昨年末の水準を下回っている。

同氏は「回復ペースが加速している形跡はなく、今後、政策当局者の間に不安が広がるだろう。特に、英国の欧州連合(EU)離脱に伴う不透明感が、今後数カ月、成長の重しになる公算が大きいとみられる」との見方を示した。

6月のユーロ圏サービス部門PMI改定値は52.8と、昨年1月以来の低水準。前月は53.3だった。

サービス業の雇用指数は53.1と、前月の52.3から上昇。昨年12月に記録した2010年11月以来の高水準に並んだ。

同氏は「ここ数カ月、ビジネス活動は地味ながら着実に拡大しており、特にドイツ、スペイン、イタリアで自信を持って人員を採用する企業が増えている」と述べた。

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