ユーロ圏製造業PMI改定値、6月は52.8に上昇 年初来の高水準

2016年7月1日(金)18時12分

[ロンドン 1日 ロイター] - マークイットが1日発表した6月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は52.8と5月の51.5から上昇し、速報値の52.6を上回った。年初来の高水準だったが、英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けて今後数カ月間は圧迫される見通しだ。

PMI指数は50が景気の拡大・縮小の分かれ目。

6月は新規受注、生産が増え、雇用の拡大につながった。ただ調査は主に、EU離脱の賛否を問う6月23日の英国民投票以前に実施された。

生産に関するサブ指数は53.9と前月の52.4から上昇。速報値は53.8だった。

マークイットのチーフエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「ユーロ圏の製造業は6月に今年最も強い伸びを示したが、データは英国の国民投票前に収集されたもので、離脱決定による影響はまだPMIに表れていない」と指摘。

「英国の離脱をめぐる不透明感を踏まえると、企業や消費者の支出は少なくとも短期的にマイナスの影響を受ける見通しで、今後数カ月間の伸びを圧迫するだろう」と語った。

6月の需要増加は企業が値下げしたことが一因で、インフレ率を目標水準付近に引き上げたい欧州中央銀行(ECB)にとって懸念材料になるとみられる。

一方、値引きを背景にサブ指数の新規受注指数は53.6と前月の51.7から上昇し、年初来の高水準に達した。

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