日経平均は5日続伸、買い一巡後は上値重い 商いは低水準

2016年7月1日(金)15時29分

[東京 1日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は5日続伸となった。欧米株の上昇など外部環境の改善を背景に序盤から買いが先行。一時189円高となったが、週末を控えて買いは続かず、戻り売りなどに上値を押さえられた。朝方に103円台だったドル/円が伸び悩んだことも重しとなった。

日経平均の5日続伸は5月25日─31日以来1カ月ぶり。前日のFT100種総合株価指数が年初来高値水準で取引を終えたほか、米ダウ工業株30種が23日終値まであと81ドルまで迫るなど欧米株の戻りが進む中、日本株も堅調に推移した。

もっとも東証1部の売買代金が1兆7958億円にとどまり、上値を買い進む動きは限られた。イングランド銀行(英中銀)のカーニー総裁が、追加刺激策を打ち出す必要があるだろうと発言したほか、日銀に対する追加緩和期待も高まっているが、「もはや期待感で上昇するには限界が来ている。一段の上昇には実際に政策が打たれないと難しい」(岡三証券シニアストラテジストの小川佳紀氏)という。

セクター別では食料品や医薬品など内需・ディフェンシブ銘柄の一角が上昇。またTOPIX Smallの上昇率が1%を超え、相対的に中小型株が物色された。半面、根強い円高警戒感から主力外需株への買いの勢いは鈍く、キヤノンやパナソニックなどが下げ転換。トヨタは堅調だったが、ホンダは弱含んだ。

個別銘柄では、ニトリホールディングスが年初来高値を更新。30日、2016年3―5月期の連結営業利益が前年同期比30.9%増の272億円になったと発表した。都心部への出店強化やコーディネート提案などが奏功している。17年2月期通期の見通しは、期初の計画を維持したが、足元の好業績を評価する買いが先行した。

東証1部騰落数は、値上がり1388銘柄に対し、値下がりが454銘柄、変わらずが125銘柄だった。

日経平均

終値      15682.48 +106.56

寄り付き    15698.02

安値/高値   15635.57─15765

TOPIX

終値       1254.44 +8.62

寄り付き     1254.87

安値/高値    1248.49─1260.54

東証出来高(万株) 173592

東証売買代金(億円) 17958.87

(杉山容俊)

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