ブレグジットめぐる不透明性、短期的に世界成長押し下げ=IMF

2016年7月1日(金)02時07分

[ワシントン 30日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のライス報道官は30日、英国の欧州連合(EU)離脱決定に伴う不透明性によって、英国および欧州全体の経済成長が短期的に弱まるほか、世界の成長にも影響するとの見解を示した。

同報道官は定例記者会見で、英国のEU離脱(ブレグジット)が決まった前週の国民投票の結果を受けた金融市場の動向について「振れは大きかったが、過度に無秩序な動きにはなっていない」と語った。

そのうえで「世界経済をめぐる著しい不透明感を招いたことは明白で、短期的に世界の成長を鈍らせる公算が大きいと想定している」と指摘。ブレグジット決定を受けた不透明性によって世界の経済成長がさらに脅かされるようであれば「各国の金融当局者はそうした状況に対処するために断固とした行動をとる用意を整える必要がある」と語った。

7月19日に公表するIMFの世界経済見通しが、ブレグジット決定による影響を配慮した内容になることも明らかにした。IMFは4月発表した同見通しで2016年の世界経済成長率予想を1月時点の3.4%から3.2%に引き下げているが、再度下方修正されることがほぼ確実とみられている。

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