米短期金融市場でドル調達コスト上昇、英EU離脱受け

2016年6月25日(土)07時10分

[ニューヨーク 24日 ロイター] - 24日の米短期金融市場では、英国が欧州連合(EU)離脱を決定したことを受け、ドル資金の確保を急ぐ動きが加速し調達コストが上昇した。

世界同時株安となる中、マネー・マーケット・ファンド(MMF)や他のキャッシュ投資家の間では貸し渋りの様相が強まった。

ICAPによると、短期資金の調達市場であるレポ市場の金利はビッドで0.80%と、3月31日(0.85%)以来の水準に上昇した。

翌日物レポ金利は一時1%を突破。前日は0.60%だった。

ウェドブッシュ証券のマネジングディレクター、スコット・スクリム氏はリサーチノートで「流動性が不足しているとの見方から、レポ市場ではパニック的な様相を呈した」と指摘した。

ドル資金への需要は通貨市場でも顕著となった。ICAPによると、ドル/ユーロの3カ月物クロスカレンシースワップ(CCS)のコストプレミアムは気配値でマイナス46bpと、ユーロ建ての支払いをドル建てに変えるための上乗せプレミアムが昨年12月初旬以来の水準に拡大した。

ただアナリストは、ドル調達コストの大幅上昇はやや懸念材料だが、危険な状況にはまだないとの見方を示している。

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