ドル、対ユーロ・スイスフランで下落　利益確定売りで＝ＮＹ市場

［ニューヨーク　２５日　ロイター］ - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロやスイスフランに対して下落した。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）の早期利上げを見込んでドル買いを進めてきた市場参加者が、いったん利益確定に動いた。

終盤のユーロ／ドルは０．１７％高の１．１１６１ドル、ドル／スイスフランは０．２５％安の０．９９０２フラン。ドル／円は一時１１０．４５円に上昇したが、終盤は０．１１％高の１１０．１０円と伸び悩んだ。

ユーロ／ドルは、利上げが近いと示唆した４月の連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）議事要旨が公表された１８日以降で約１．３％値下がりしている。さらに２３日の複数のＦＲＢ高官によるタカ派的な発言や、いくつかの強い米経済指標を受け、６月か７月に利上げがあるとの見方が強まった。

しかし、シティグループ（ニューヨーク）のＧ１０ＦＸ戦略グローバル責任者兼マネジングディレクター、スティーブン・イングランダー氏によると、米国のメモリアルデーの３連休を前に、市場参加者はＦＲＢの早期利上げを前提としたドル買いを続けることをためらった。

今後の注目イベントとしては、６月３日の５月米雇用統計や６月６日のイエレンＦＲＢ議長講演も控えている。

イングランダー氏は「ある程度利益を確定する動きが出た。投資家は今、１つのテーマに乗って長期間取引することに非常に慎重になっている」と指摘した。

ドル／円　ＮＹ終値 110.18/110.21

始値 110.21

高値 110.45

安値 110.07

ユーロ／ドル　ＮＹ終値 1.1153/1.1157

始値 1.1142

高値 1.1167

安値 1.1129